令和8年6月定例会(第3回)
令和8年6月16日 (一般質問)
岩田京子 (平和市民クラブ)
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1.ビヨンドSDGs時代に向けた吉川市のSDGs政策の検証
2.関係省庁が増えた「香害啓発ポスター」、所管課の対応は
3.みわのえこどもの杜の整備と環境教育
4.事務事業評価シートのリニューアルについて
1.ビヨンドSDGs時代に向けた吉川市のSDGs政策の検証
2015年に国連で採択され、2030年を目標とするSDGsは、いまや世界の共通言語として広く浸透し、日本でも9割以上がその名を知るまでになりました。しかし国連の最新報告では、169ターゲットのうち達成軌道に乗っているのはわずか17%とされ、多くの目標が停滞、あるいは後退しています。こうした現実を受け、国際社会ではすでに「SDGsの次」を見据えた ビヨンドSDGs(Beyond SDGs) の議論が始まっています。
市ではSDGsを掲げて8年目となりますが、現状の取組みがどこまで成果につながっているのか、またビヨンドSDGs時代に向けた準備ができているのか、検証が必要です。以下について伺います。
(1)市ではSDGsの中間達成をどのように評価しているのでしょうか。また、成果表への掲載を途中でやめた理由、取組みの把握方法、結果の評価方法、市民への「見える化」の現状について伺います。
(2)国連や専門機関では、SDGsを理解する際の基本として「SDGsウェディングケーキモデル」 が示されています。これは「環境」を基盤に、その上に「社会」さらにその上に「経済」が成り立つという階層構造であり、SDGsの本質である統合的思考(Integrated Thinking) の前提となる考え方で、この構造を理解した上で、政策判断を行うことが求められています。
@ 市は統合的思考をどのように培っているのか。職員研修、政策立案プロセス、部局横断の議論など、具体的な取り組みを伺います。
A SDGs推進検討委員会は統合的思考の実践の場として機能していますか。成果・課題、今後の方向性を伺います。
B SDGsを掲げてから8年目になりますが、SDGsウエディングケーキの基盤でもある環境ターゲットへの取組みはどれだけ増やせましたか。定量的・定性的な評価を伺います。
C これまで「ウェディングケーキは一つのモデルに過ぎない」 「市はバランスよく取り組む」 との答弁を繰り返してきたが、今も考えは変わりませんか。もしそうだとしたら、どのようなモデルを採用して、環境・社会・経済の関係性の整理をしているのかをお示し下さい。
2.関係省庁が増えた「香害啓発ポスター」、所管課の対応は
国はこれまで、香害(香りによる健康被害)について、消費者庁・文部科学省・厚生労働省・経済産業省・環境省の5省庁で啓発を行ってきましたが、今年度からこども家庭庁・国土交通省が加わり、7省庁体制へ拡大しました。これは、香害が教育・保育・医療・交通・消費者安全・環境・産業にまたがる複合的な健康課題であることを国が明確に認めたことを意味します。本市でも、国の動きに合わせた体制整備が求められています。
(1)国が5省庁から7省庁へ拡大した理由を、市としてどのように理解していますか。特に、子ども・教育分野(こども家庭庁)、公共交通分野(国土交通省)が新たに加わった背景を、市はどのように受け止めているのかお示しください。
(2)国が関係分野を広げたことを踏まえ、本市では香害に関係する担当課をどのように整理していますか。どの課が所管し、どの課が連携すべきと認識しているのか伺います。
(3)各担当課は、自分の所管の中で「できること」の整理をしていますか。している場合は内容を、していない場合は今後整理する考えがあるか伺います。
特に以下の項目について、具体的な取組みの有無を伺います。
@公共施設での香料自粛の呼びかけ
A子育て支援施設・学校での注意喚起
B職員研修による香害への理解の深化
Cバス・公共交通での啓発
Dスーパー・店舗などへの啓発
E消費者教育での情報提供
(4)令和5年7月15日、厚生労働省は医療機関・高齢者施設・保育所等に対し、香害に関する啓発依頼を出しています。本市内の該当施設数はいくつあり、そのうちどの程度の施設で啓発に協力いただけたのか伺います。
3.みわのえこどもの杜の整備と環境教育
大沢雄一居宅跡地を活用し、5年の歳月を経て、今年3月20日にオープンとなりました。以下について伺います。
(1)公園整備の総費用をお聞かせください。その内、森林環境譲与税はいくらになるのでしょうか。また、森林環境譲与税の成果をどのように評価していますか。
(2)いくつかの環境団体の方々と見学をしたところ、環境教育をさらに充実させるための公園の設えとして、下草の生えた生き物ゾーンや土壌形成が分かる堆肥ゾーンなどがあるといいのではないか、また隣接する田んぼを活用してビオトープを作られたらいいのではないかとのご意見を賜りました。市の見解を伺います。
(3)環境教育をやるとのことですが、具体的な教育プログラムはどういうものですか。
(4)現在、公園内には老朽化した建物が残置され、フェンスで囲われている状態で、3月20日の読売新聞の記事によると、「園内に残る蔵と 祠(ほこら) は、親族の意向で立ち入り禁止となっている」とのことです。以下について伺います。
@5年前の整備開始時に分かっていたことなのか、残置理由と、いつ残置することを決定したのか、今後の予定についてお聞かせください。
A市はこの建物の安全性をどのように評価し、どのようなリスク管理を行っているのか、具体的な調査結果と対応方針を示してください。
4.事務事業評価シートのリニューアルについて
本市では行政サービスの安定的な提供と継続的改善により、効果的かつ効率的な行政運営を行い、市民への説明責任(アカウンタビリティ)を果たしていくことを目的として事務事業評価制度を導入しています。昨年度、行政評価システムの導入とあわせて、事務事業評価シートがリニューアルされました。他自治体の事務事業評価シートの様式を参考としつつ、シート作成に係る職員の事務負担の軽減など、庁内各部署から寄せられた意見やシステム構築上の制約なども踏まえ改善されたということです。以下について伺います。
(1)リニューアル後の評価シートでは、優先度・必要性・妥当性・対象者・コスト・達成度を5段階で評価する通知表のようなリストが導入され、シート全体の約4分の1を占めています。数値だけで理由が分からない、コメント欄が極めて少なく評価の根拠が伝わらない、レーダーチャートで可視化されているためリストとの重複感がある、記入者の負担軽減にはなっても客観的理解や改善にはつながりにくいという課題があると思います。この5段階評価方式を導入した目的と、コメントが少ないことによる課題をどのように認識しているか、また、評価の根拠を示すコメント欄を設ける考えがあるか併せて伺います。
(2)リニューアル後の「改革・改善の確認」の3つの主要項目の一つに「受益者負担適正化の余地」が一番に挙げられています。しかし、市の事業の多くは公的性格が強く、受益者負担の余地がそもそも存在しないものが多いです。「受益者負担適正化の余地」が「有り」と判断された事業は、全体のうちどの程度あったのか。割合・件数をお示しください。
(3)受益者負担は、主に公共施設の利用料、事業参加費などが考えられます。そのため、改革・改善の最上位にこの項目が置かれていることに違和感があります。以下について伺います。
@この項目を改革・改善の主要項目として位置づけるにあたり、行政内部でどのような議論があったのか説明を求めます。
A受益者負担を議論するのであれば、「公共施設の使用料等の設定基準」を整備し、それぞれの公的必要性・収益可能性・市民負担の公平性について各課の判断ではなく全体として整理する必要があるのではないでしょうか。ご所見を伺います。
(4)2025年9月議会での改善依頼に対し、「来年度の事務事業評価シートを作成するタイミングまでの機会を捉えまして、各課に周知の上、意見集約を図りながら対応したい」とのご答弁がありましたが、意見集約の具体的な内容と、現時点での評価と課題、令和7年度分の作成に向けた対応について伺います。